(1)ワット神戸設立の経緯
ワット神戸は1999年、兵庫県中小企業家同友会国際委員会が行った「新生ユーロとドイツ環境ビジネス視察」に参加した12名の中小企業経営者が勉強会を重ね2001年に設立されました。
また、1995年におこった阪神大震災を契機にボランティア活動の継続を可能にするため成立した特定非営利活動法人法の対象分野が経済の分野にも拡大されたのを契機に「再生可能エネルギーの推進」と「中小企業の省エネ推進」を二本柱に地球温暖化の防止を目標とした特定非営利活動法人(NPO法人)ワット神戸を2003年に設立しています。
(2)設立後の主な活動
設立後、会員経営者とワット神戸の活動に賛同する研究者や技術者の協力で、国や自治体の事業にチャレンジし多くの活動を行いました。
① 太陽光発電の推進
神戸市が呼びかけた「神戸市市民発電所研究会」に参加し、特定非営利活動法人コミュニティ・サポートセンター神戸が100回に及ぶタウンミーティングを経て設立主体となった「神戸市民発電所」の建設を手がけました。(2002年)
この発電所には国内だけでなく海外からも見学や視察が多数行われ、太陽光発電所のPRに貢献することとなりました。
その後、国のフィールドテスト事業に参加し20か所近い太陽光発電所建設の技術支援を行い、2013年には47kWの「ワット神戸夢前第1発電所」を自ら建設しています。
これらの経験を通して多くの中小企業が太陽光発電所建設を行えるようになりました。② フレキシブル太陽電池~e-pot(イーポット)製作
富士電機の薄膜型太陽電池パネルを使用し、デザインは神戸芸工大でのコンテストにより初号機を製作。何回かの改良を重ね携帯型の「e-potmarine」は2011年「ストップ温暖化大賞 低炭素杯2011」に兵庫県代表として参加し、最優秀賞「グローバル賞」をいただきました。
直後に発災した東日本大震災では、現地のボランティアセンターに寄付し、携帯電話やパソコン等の電源として利用されました。③ 色素増感型太陽電池~飛び出す絵本
岐阜大学工学部工業化学科の研究会に参加し、応用事例として、開くと太陽光発電により絵本の風車が回る「飛び出す絵本」を製作しました。
多くの展示会で設置し、関心を集めました。④ 小型風力発電~サンシルフィーワット製作
近畿経済産業局から広域連携拠点重点強化事業(産業クラスター)の採択を受けて、2007年には多くの中小企業の協力をえてハイブリット型マイクロ風力発電機(太陽光発電と風力発電、蓄電池によるLED照明の独立電源)を開発、販売し、東日本大震災では陸前高田市などに寄贈し、夜間の照明として活躍しました。⑤ エネルギー診断事業
設立当初から、遅れているといわれた中小企業の省エネ推進に注力し、国や兵庫県、神戸市等の補助金事業に参加し、計測によるデータ取得も利用して300社を超える省エネ診断と改善提案を行っています。⑥ 普及啓発活動
兵庫県、神戸市が行う多くのイベントに積極的に参加し、太陽光発電による鉄道模型の運転体験や自転車こぎによる発電体験等により自然エネルギーの可能性を多くの参加者に実感する場を提供しました。
2005年には環境大臣賞を受賞しています。
(3)主な役員
- 理事長 岡田敏嗣
- 副理事長 三宅誠治
- 副理事長 田上元英
(4)定款
別紙
(5)年次活動報告
内閣府NPO法人ポータルサイトをご覧ください。
(6)貸借対照表
内閣府NPO法人ポータルサイトをご覧ください。